11月
11月も半ばを過ぎた。
新しい仕事に就いて1年3ヶ月が過ぎた。
同級生達は、そろそろ現役を退く時期だ。
でも自分は、仕事をせずに毎日を送ることは考えられない。
これといって趣味もない人間で、仕事でもしていなければ毎日が
途轍もなく長い。
つまりは時間潰しの仕事だ。
もちろん経済的に必要でもある。
今更、仕事の内容にこだわることもない。
ただ、時間を拘束されることで
その後に味わえる解放感を得るためだけなのだ、きっと。
猫
6年前から猫と暮らしている。
彼は吐き猫である。
ゆえに留守中、カーペットはピクニックシートで覆われている。
試行錯誤の末の防御策。
吐き癖のある猫は珍しくないが、彼の場合、頻度が尋常ではない。
1ヶ月に25回も吐いたことがある。
何軒も診察してもらったが、吐く以外は健康。
腸があまり動かないタイプらしい。
あと逆流性食道炎?みたいなこともあるらしい。
人間でも猫でも食欲さえあれば大丈夫、というのが基本概念なので
彼の吐き癖は受け入れることにした。
けれど、所かまわずなので対策は怠れないが。
人間の子どもを育てたことがないので
猫と暮らしてみて思い知ったことも多分にある。
ひとり気ままな私に
彼はたっぷりと教えてくれる。
現実はこうだよと。
そして
その艶やかな毛並みを
小さな後頭部を
いつでも自由に触らせてくれる。
パジェロ
バイバイ、兄貴。
見えないもの
目に見えるものは、いつか無くなる。
目に見えないものは、いつまでも残る。
声や、匂いや、手触りや、音や、気持ちや、言葉や、そんなものが。
だから、
時間という目に見えないものの過ぎゆくなかで、
幾千回もそれらを反芻して、
やがて静かに地面にたどりつくまで
くりかえしくりかえし
くりかえしていこう。
今年もあと少し
もう一週間もすれば新年である。
コロナ禍で”会”全般が無くなった一年だった。
寒波とともに感染も勢いを増し、
ひたひたと迫りくる感じである。
感染したくないけれど、
感染してしまっても仕方ないのかなと思う。
努力しているけれど
目に見えないものは、どうしようもない。
もともとインドア派なので
県外へも、街中へも、必要がない限り出歩かない。
日用品の買い出しまで禁じられてるわけではないので、
自粛と言っても何も普段と変わらない日常を送っている。
自分的には何の不自由もないのだが、
かわいそうなのは、この時期に入院してしまった家族だ。
面会も外泊も外出も全部禁止。
もう半年以上。
でも容体は安定している。
安定しているから、コロナ禍が少しでも治まって、
外泊や外出ができるまで、
なんとか頑張って欲しい。