ミシンの針
足踏み式のミシンが実家にある。
母の嫁入り道具のひとつだったそれは、とっくの昔に代替わりしているけど、
やはり足踏み式だ。
そして、ミシン針と言えば、これ、「オルガン針」。
私はオルガン針以外のミシン針を知らない。
だから、なんとなくメンソレータムの小さな看護婦さんマークにも似た雰囲気の
ご婦人マークのオルガン針が、イコールミシン針のことなんだと思っていた。
この木葉にある九州オルガン針株式会社は、長野県上田市に本社がある。
上田から木葉に、この会社を立ち上げるためにやってきた人がいて、
この会社もその後45年以上この地に根付いている。
家庭からミシンが消えていく中で、それでもミシン針の製造工場がこうして
生き残っていくには、それなりの営業努力があるはず。
いつも、ここを通る時、緑のきれいな看板に描かれたご婦人マークを見て、
物凄く安定した気持ちになる私です。